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膨張弁通過時の等エンタルピ変化(P-h線図)
外部との熱の出入りや仕事がなく、液体が自己蒸発する際の「潜熱」として内部でエネルギーが形を変えるだけなので、温度は急低下するがエンタルピの総量は変化しない(垂直下へ移動)。
除湿冷却と装置露点温度(h-x線図)
空気を冷却して物理的に水滴を取り除く(除湿する)ためには、冷却コイル表面の温度(装置露点温度)を、対象となる空気の「露点温度」より低く設定しなければならない。
湿り蒸気の絞り膨張と乾き度(h-s線図)
湿り蒸気が絞り弁を通過して減圧されると、飽和温度(沸点)が下がり、持て余した熱でお湯の一部が再蒸発(フラッシュ)するため、蒸気の割合である「乾き度は増加」する(水平右へ移動)。
圧縮機吸入ガスの過熱度と冷凍能力(P-h線図)
液圧縮防止のために過熱度(スーパーヒート)を大きくとりすぎると、ガスの「比体積」が大きくなる。圧縮機が一度に吸い込める質量が減少し、結果として冷凍能力が低下する。
空気混合時の状態点の位置(h-x線図)
2つの空気を混合した状態点は、2点を結ぶ直線上に位置し、その距離の比は「混合質量の逆比(てこの原理)」になる(例:質量1:3で混合すると、重い方に近づくため距離の比は3:1になる)。
水スプレー加湿の温度低下原理(h-x線図)
液体の水が空気中で蒸発して水蒸気になる際、周囲の空気から多大な「蒸発潜熱」を奪うため、外部から熱を加えなければ空気の乾球温度は下がる(等エンタルピ線に沿って左上に移動)。
冷媒の過冷却(サブクール)と圧縮機仕事(P-h線図)
凝縮器出口で冷媒液をさらに冷やす過冷却は高圧液体ラインのみの変化であり、圧縮機が吸い込むガスの状態には影響しない。そのため理論上「圧縮機の仕事量は変化しない」(冷凍効果のみ増加)。
減圧弁と蒸気タービンの膨張変化(h-s線図)
減圧弁は熱も仕事も外に出さない摩擦減圧のため「等エンタルピ変化(水平右へ移動)」。タービンは熱を動力(仕事)に変えて外に出すため「等エントロピ変化(垂直下へ移動)」。
冬季外気温低下時のヒートポンプ吐出温度(P-h線図)
外気が低いと冷媒が熱を吸うために蒸発圧力を下げる必要があり、高圧との差(圧縮比)が過大になる。そのため、圧縮時の熱上昇が激しくなり「吐出ガス温度が異常に高くなる」。
バイパスファクター(BF)と吹き出し空気(h-x線図)
冷却コイル等で空気がフィンに触れず素通りする割合。BFが大きいほど、処理後の吹き出し空気の状態点は、処理前の「混合空気の状態点」に近づいて戻ってしまう。
凝縮器(室外機)の放熱不良とサイクルの歪み(P-h線図)
フィン詰まり等で放熱できないと、冷媒を無理やり液化させるために「凝縮圧力が異常上昇」する。その結果、膨張弁入口のエンタルピが高くなり「冷凍効果が減少」する。
潜熱負荷増大と顕熱比(SHR)の傾き変化(h-x線図)
室内で発汗(水蒸気発生)などの潜熱負荷が急増すると、全熱に対する顕熱の割合(SHR)は小さくなる。h-x線図上では縦の移動成分が強くなり、状態線の傾きは「急(垂直に近く)」なる。
膨張弁通過時のフラッシュガスの役割(P-h線図)
減圧により自己蒸発した冷媒ガス。すでに気体になっているため蒸発器に入ってもそれ以上周囲の潜熱を奪えず、単に配管や蒸発器のスペースを占有するだけの「お荷物」となる。
蒸気タービンでの過熱蒸気使用の機械的理由(h-s線図)
飽和蒸気のままタービンで膨張(減圧)させると、すぐ湿り蒸気域に入り水滴が発生する。高速回転する羽根に水滴が衝突して削れる「エロージョン(浸食)」を防ぐため過熱蒸気を用いる。
冬季の加湿前予熱(プレヒーター)の必要性(h-x線図)
空気は温度が低いほど水分を含める器(飽和水蒸気量)が小さい。冷たい空気に直接加湿するとすぐ結露・凍結するため、まず予熱コイルで温めて器を大きくしてから加湿するのが